The future of aerospace

By Hook or by Crook

航空業界での構造試験

Academic Flying Groups(ドイツ語での略称は、Akaflieg)の学生達は、彼らが学業を通して学んだことを応用するために、日々、新しい航空コンセプトを設計しています。 彼らからユニークなアイデアが生まれることもしばしばです。Brunswick's Club(Brunswickとはドイツの都市Braunschweig=ブラウンシュヴァイクのこと)には、輝かしい歴史があります。 SB(sailplane Braunschweig)として識別されている試作機は、大会での勝利や数々のフライトレコード誇り、航空業界に斬新なアイデアを提供してきました。

ウイングスパン20mの2人乗り高性能機
SB 15型は、縦列2人乗りの高性能機で、20mのウイングスパンと、人間工学に基づいて設計されたコックピットを持っています。 胴体構造は、外部からの影響に対する乗員保護機能を高めるため、補強されています。 ドイツ連邦航空局から型式認証を取得する前に、2人乗り航空機の胴体は、いくつかのテストをパスしなければなりません。 たとえば、サバイバルセルは、クラッシュが発生した場合にも、両パイロットを守ることができることを実証しなければなりません。

ARAMISによる耐衝撃性の検証
試験の目的は、胴体の外殻、特にコックピット開口部周囲の変形を測定することです。 できる限りシームレスに変形データを取得するために、3台のARAMISセンサーを数珠つなぎに配置し、一つの測定システムとして機能するように同期させました。 離散点のみを測定する従来のセンサーとは対照的に、ARAMISは白黒のパターンから非接触でフルフィールドの3D座標を取得し、その経時変化を追跡します。 取得した3Dデータは、点群の中の基準座標を使用して一つの測定プロジェクトに統合されます。 この基準座標はポイントマーカーを試験治具に貼り付けて、ポータブルなTRITOP CMMにて計測しました

「ARAMISを使えば、大型の構造物も測定することが可能で、予期していなかった挙動にも対応することができます。」

Lajos Fohlmeister (ラホス・フォールマイスター)、
Akaflieg Braunschweig (ブラウンシュヴァイク)

様々なソフトウェアにアクセス可能な単一プラットフォーム
素晴らしいのは、単一のソフトウェアプラットフォーム上で、ARAMISとTRITOPの両方のデータを操作し、統合が可能なことです。 そのようにして取得、統合された測定データの評価は、GOM Correlate Proソフトウェアから行います。 ここで、測定データを可視化し、大型構造物の変位やひずみを分析することが可能です。

GOM Correlate Proは、試験のセットアップ段階から、その強みを発揮します。 試験中、SB 15の胴体構造は、テンパーテント内で、54℃まで加熱されました。つまりこれが、試作機が負荷試験に合格しなければならない温度です。 3台のARAMISセンサーの正確な設置位置の検討は、試験環境のCADモデルをソフトウェアに読み込ませ実施しました。 センサーの視野に収まるように、それぞれのカメラからのテンパーテントの計測領域を調性し、正確なセンサー設置位置を割り出しました。

「ARAMISのセットアップには丸1日かかりましたが、ひずみゲージを使って1週間丸々測定し、利用可能なすべての測定チャネルを使用した場合よりも、多くの測定結果が得られました。」

Lajos Fohlmeister(ラホス・フォールマイスター)、
Akaflieg Braunschweig(ブラウンシュヴァイク)

厳しい検査条件下での3D変形分析
SB 15は負荷試験に合格します。ARAMISは、昇温環境下での検体に対する計測を容易に実施することが可能です。この測定結果から得られた知見は、SB15胴体の、外部からの影響に対する乗員保護機能を向上させる最適化に役立ちます。 

GOM Correlate Proソフトウェアは、大型構造物の変位やひずみの分析に利用されています。

GOM Correlate Proソフトウェアは、大型構造物の変位やひずみの分析に利用されています。